生徒に伴走するとき心がけるべきこと
2026/06/24
こんにちは 吉田順一教育研究所です。
最近私立、都立の学校の先生方とお話をしていて印象に残ったお話のいくつかをご紹介します。
一つ目は最近人気の都立中堅校の進路担当の先生の話です。この学校は校舎も新築し、これまでの学校側の努力も実って入試の応募倍率も高く、進学実績も向上しつつある学校です。公務員中心の就職を含め、進路決定率は9割に及びます。都立高校の在籍生徒は特に中堅校では経済的な事情もあり一定の就職希望者がおり、また専門学校志望者もいますが、将来の明確な職業選択からあえて大学ではない選択肢を選ぶケースが大部分です。大昔は勉強ができないから、嫌いだから大学進学以外の進路を選ぶというイメージがありました。しかし公務員試験に合格するには一定の学力が必要で、大学受験でもかなりの結果を出せそうな生徒があえて希望の分野の専門学校に進む。そんな本来の意味で多様な進路選択が真摯に行われているのです。そこでは一人一人に向き合っての進路指導が行われています。
そんな学校の進路担当の先生に様々な大学、専門学校の募集担当の職員が売り込みに来ます。その中には「うちは苦手な教科が英語であれば、英語無しでも受験できますよ」「うちは入学すれば楽しい学生生活がありますし、卒業も楽ですよ」といったの話をする人もいるそうです。もちろん、今でも勉強が嫌いという生徒はいます。苦手な分野がある生徒もいます。それでもいかに成長させるか、社会に出て困らないように大切なことをいかに身に着けてもらうか。それを考えないで楽をさせよう、楽しいだけで卒業もできる、そんなスタンスのところから大切な生徒を守らなければならない、という進路担当の先生のお話に共感しました。
二つ目は埼玉県を代表する私立進学校で国語を担当する先生から聞いた話です。最近は中学でも高校でも穴埋めのプリントが多用されます。教える方も板書の時間の時間の節約になり、生徒の方もある意味楽な方法です。お話を聞いた先生は古典の先生ですが古語辞典を持参するように指導しています。古典の単語は(実は英語もそうですが)基本となる概念があり、そこから派生した意味は文脈から判断することになります。そのような力は単なる単語帳の暗記からでは身につかないので、出典の文脈がわかる引用文と全訳が記載されている古語辞典を使って指導されている訳です。ところが普段から穴埋めに慣れている生徒の中には「なんで辞書を引くなんて面倒なことをしなければならないの?」という生徒がいるそうです。そんな生徒に上記の理由を説明し、ただ覚えるだけでは身につかない語学力の奥深さの一端を知ってもらうことは、その子の今後の人生に影響することなのではないかと思いました。
最後にこれも埼玉で一代で小学校から大学までの教育グループを、奥様と二人三脚で築いた創立者のお話です。居並ぶ小・中・高・大学の現職の幹部を前に、「教育で大切なことは与えすぎてはいけないという事で、それを肝に銘じて日々の教育に当たりなさい」とお話になりました。生徒・学生のことを第一に考えて60年学校の運営をされてきた方の含蓄ある言葉に感銘を受けました。生徒のために、生徒に伴走する。その時に忘れてはいけない大切なこと。それは生徒を成長させるためには寄り添いながらも大人がやりすぎてはいけない、与えすぎてはいけないということ。このことをこれからも胸に吉田順一教育研究所の運営に当たりたいと思います。
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吉田順一教育研究所
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